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【コラム】新たな不登校対策(誰一人取り残されない学びの保障)3月31日文科省公表 に思うこと 2023年6月

公開日:2023年06月03日 最終更新日:2023年06月05日

今の学校と不登校

2023年6月の竹内先生のコラム(お手紙)です。自筆を大切にしたいので、ファイルを張り付けています。

竹内先生のコラム 2023年6月 (1.5MB)

 

-----  以下は参考。テキスト化したものです。-------

(202351日号不登校新聞から)

新たな不登校対策(誰一人取り残されない学びの保障)331日文科省公表

文科省が誰一人取り残されない学びの保障対策「COCOLO(こころ)プラン」をまとめ全国の教育委員会に通知しました。本プランの取り組みを通じて「不登校」により、学びにアクセスできない子どもたちをゼロにすること」を目指すとしています。

そして不登校対策として、3つの提案をしています。

①不登校の児童生徒すべての学びの場(学びではなく学びの場なのですが)を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える。

・不登校特例校の設置促進(すでに全国に10数校あるのですが、さらに増やす)

・校内教育センターの設置促進(学級ではなく、別室、フリースクール的)

・教育センターの機能強化(空いている教員が入れ換り担当が多い、専任はまだ少ない)

・多様な学び場、居場所の確保(フリースクールなど民間との連携も)(そこに行ける子もいるが、行けない子多い)

②心の小さなSOSを見逃さず「チーム学校」で支援する

11台の端末を活用した心身の変化の早期発見

・「チーム学校」による早期発見(発見という言葉が気になる。早く見つけられ、子どもは来るの?

・保護者への支援(支援とは具体的にどんなこと、毎日、電話をかけるということ?)

③学校の風土の見える化」を通して学校を「みんなが安心して学べる場所にする

・学校の風土を見える化(具体的には、どんなこと?)

・いじめ等の問題行動への毅然とした対応 (今まではそうではなかったの?)

・児童生徒が主体的に参加した校則の見直しの推進(個々の学校で進んで行くの?)

         以上一



以下に「不登校新聞」に載っていた解説について参考にしながら私の感想を書いてみます。

(上記の不登校対策の提案について()で私のコメントを書きました。)



先ず、本プランの取り組みで、学びにアクセスできない子どもたちをゼロにするという表現が気になります。前、岡山の中学校で"ゼロトレランス」という言葉で校則を厳しく守らせるという実践がありました。ゼロトレランスとは○か×で理由は問わず約束は約束だという考え方です。今も中学校の校則の底流を流れています。それは小学校も同じで学べる場所にと、たくさんの校則があります。その校則は誰にとっての校則なのでしょうか。 少なくても、子どもにとって安心できる居場にするためには、子どもたちと一緒にどうじたらと考えていくことが必要だと思うのですが、学びにアクセスできない子どもたちをゼロにするという数値目標は必要ないのでは。それが逆に足かせになって目に見えない校則を先生の心の中につくりだすのではと心配になります。具体的な3つの取り組みについて見ていきます。

①について具体的に、不登校特例校の設置は広がっています。神奈川県には星様学園があります。また、フリースクールの設置、学校、教育委員会と民間のNPOとの連携強化としていますがフリースクールに行けない不登校の子どももたくさんいるのです。親の会との連携はでてきません。

②について11台の端末を活用して、子どもの体調の変化の早期発見を推進する。子どもの健康観察を端末で把握するとしていますが機械で子どもの様子や気持ちを把握できるのでしょうか。不登校の子どもが毎日、自分の様子をインプットするのでしょうか。大阪の吹田市では「ディケン」というアプリを使って実施校では不登校の出現が抑えられた。としていますが、不登校の子ども親の気持ちが本当に分かるのでしょうか。機械で人の気持ちを理解するということ実態私には理解できません。学校に来させること、学びにアクセスできない子をゼロにするという不登校対策で端末を使うことで、本当の不登校対策になるとは思えません。 もうひとつ「チーム学校で支援するというのですが、これも支援ではなく、不登校にならないように学校全体で見ていくと聞こえるような気がします。そして、今は「チーム学校」ではなく「チーム学年」で不登校を出さないようにと目標にして、管理が強化されているように思うのですが私だけでしょうか、不登校はますます増えていくのでは?

③学校の風土の「見える化」で「みんなが安心して学べる場所にするとしていますが「見える化」って何をするのでしょうか。具体的には誰が何をするのか逆に見えません。いじめは取りしまればしまるほど地下にもぐり、見えなくなるのですが? また、授業への満足度、先生への信頼度を数値化して学校運営の改善をはかり子どもが安心できる学校づくりとしていますが満足度や信頼度を子どものアンケートで数値化することで本当に子どもたちは安心できるのでしょうか。数字で人の心が表わせると考えているのでしょうか。そのマイナス面のことを考えているのでしょうか。逆に安心できないクラスになるのではと思うのですが!!

この不登校対策で本当に子どもたちは安心して学べるようになるのでしょうか 外側のシステムだけでは、不登校はなくならないのです。子どもたちは今の学校のいろいろなことの中で学校へ行けなくなっているのです。生きずらいのです。 今の学校で何が生きづらいのか。学びとは何かを問い直すことが必要だと思います。

20234月29日 竹内春雄



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