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川崎公害の根絶をもとめて---5.最近の、機関紙のニュ-スから

公開日:2022年02月27日 最終更新日:2022年02月27日

大磯吾妻公園菜の花.JPG

大磯の吾妻公園 (今年1月)

 

2022年1月号の記事から、その一部を紹介します

(1) WHOが大気の基準を強化  二酸化窒素は年10μg/m3、微小粒子状物質は年5μg/m3

 世界保健機関は2021年9月、化石燃料の燃焼で発生し喘息や心臓疾患を引き起こす、二酸化窒素や微小粒子状物質などの      基準をさらに強化することを発表しました。これを日本国内の環境基準に換算すると、二酸化窒素は年0.005ppm(日平均で0.012ppm)となり、日本の日平均0.04~0.06ppmの3分の一から5分の一という低い数字となります(日本の基準は年平均がない)。また微小粒子状物質は、日本の基準は年平均15μg/m3なので3分の一という数字です。川崎市内のこれらの環境汚染濃度は、ようやく環境基準が達成されたことになっていますが、市民の健康を守るためにはこれで終わりということはできないし、とても大気汚染公害が「改善された」と云うこともできません。

(2) 県環境農政局と交渉 2021年11月4日

 なくす会は毎年神奈川県に対して、市民の切実な公害要求を提出し関係当局と交渉を行って来ています。大気汚染の改善や地球温暖化対策・公害被害者対策・大型開発計画などについて、今回も実態を提示し実施しましたが、県側の答弁は行政の説明に終始し殆んど前向きなものはありませんでした。自治体として、もっと住民の方に目を向けた行政を進めてほしいと、いつも感じています。

(3)  公害発生源の排出量 依然として電力や鉄鋼から大量に

 川崎市から提供を受けた資料を基に、なくす会で整理・グラフにしてみました。

① 温室効果ガスは、2017年度で見ると、JERS(旧東京電力が圧倒的に多く川崎火力と東扇島火力を併せると年間1,300万トンにもなります。続いて、JFEスチ-ル(旧日本鋼管)の847万トン、以下川崎天然ガス発電所、JXTGエネルギ-(旧・日石、東燃ゼネラルが合併)などです。(左のグラフ参照)

② 窒素酸化物については、2020年度で、同じく東京電力の1,488トン、続いてJFEスチ-ルの1,421トン、東燃化学の1,088トン等となっています。光化学スモッグの原因となり、ぜん息や呼吸器疾患を引き起こすこの物質は、この間自動車からは大幅に削減されていますが、工場・事業所からの削減はまだまだ不十分です。(右のグラフ)

 企業の温室効果ガス排出量.JPG 企業の窒素酸化物排出量.JPG

   主な工場の温室効果ガス排出量              主な工場の窒素酸化物排出量

  

 

この情報は、「川崎から公害をなくす会」により登録されました。

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