21世紀の選択 ―3.11東日本大震災3県を巡る
公開日:2021年02月18日 最終更新日:2022年01月06日
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21世紀の選択 ―3.11東日本大震災3県を巡る その1
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【その1:陸前高田市:庁舎建設の反対運動、別な場所に建設中】
「(岩手県陸前高田市の復興は)遅い、遅いと言っても、だんだん出来ている。でも福島は別な問題ですね」と地元の㈱八木澤商店九代目の河野通洋さんから話を伺った。
2020年3月17日-19日、福島ツアーをいつも企画してくれる須摩修一さんからお誘いを受けて、3.11東日本大震災3県を巡る1400㌔の旅をした。二人とも新型コロナで相次いでイベント中止にあって、少し暇になったからだ。
写真は「高田松原津波復興記念公園」。国営の追悼・記念施設だ。東日本大震災津波伝承館「いわてTSUMAMIメモリアル」(県運営)と「道の駅高田松原」を設置している。この広い場所で音楽イベントを企画したが、「神聖な場所」ということで認められなかったそうだ。現在、被災後「奇跡の1本松」を7万本の松林にしようとしている。
「多くの人が亡くなり、あっという間に人口が少なくなっている。一人暮らしのおじいさんが都会の子どもたちに引き取られることも多いです」と河野さん。最後までもめたのが市役所。現⾼⽥⼩学校跡を5m嵩上げて庁舎を建設中だ。⾞庫・倉庫は地上 3 階、資材倉庫は地上 1 階としている。ここでは職員120人位が亡くなっており、同じ場所での庁舎建設の反対運動がおきたそうだ。
陸前高田市は古くから発酵食品に携わる事業所が多い。被災者事業者らの間で「発酵の里」づくりの構想が生まれる。そこで、八木澤商店の土地を活用して、今泉地区の土地区画整理事業区域内に商業施設「発酵パーク・CAMOSY」を整備する。市はこれに伴い「市まちなか再生計画」の変更を国に申請、認定された。2020年11月頃完成予定だ。駐車場には太陽光発電所を設置し、施設には再生可能エネルギーの開発事業を行うエネルギー販売所も作る。その電気販売で得た利益でEVバスを運行する計画だ。
(高橋喜宣)
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東日本大震災津波伝承館「いわてTSUMAMIメモリアル」(県運営)=左下写真=と「道の駅高田松原」を設置している。国営の追悼・記念施設だ。 |
被災後「奇跡の1本松」7万本の松林にしようとしている。 |
案内していただいた河野さんとツーショット。河野さんの講演は南相馬で聞きました。NHKの「大逆転人生」にも登場。 |