私たちは、硫黄酸化物等による汚染が激しかった1960年代後半から、様々な簡易の測定器具を使って身の回りの大気汚染の測定を実施してきました。当初は二酸化硫黄を、また80年代に入ってからは二酸化窒素の測定を毎年行っています。この間、浮遊粒子状物質の測定を行ったこともあり、今後はさらに微細な粒子状物質(Pm2.5など)についても測定し、皆さんに情報提供することを計画しています。
かけがえのない生命や健康をまもる原動力は、私たち自身による活動です。ご一緒に声を上げて行きましょう。 |
1.〈二酸化窒素の測定結果〉
簡易測定器具を用いた1日(24時間)測定は、現在、自宅や幹線道路など様々な場所で行われていますが、ここではそれらのうち川崎市域を1キロごと(メッシュ)に区切って測定した結果について、最近8年間のデ-タを掲載させてもらいます。但し、スペ-スの関係でまとめたものにしぼります。
① 夏季6月測定の結果
単位:ppb ()内はppm
川崎区 48.6 (0.049)
幸 区 39.0 (0.039)
中原区 35.3 (0.035)
高津区 27.9 (0.028)
宮前区 37.8 (0.038)
多摩区 28.4 (0.028)
麻生区 22.7 (0.023)
全 市 32.8 (0.033)
*棒グラフ横軸の区名は、左から 本文の区名の上からと同じ。
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② 冬季12月測定の結果
単位:ppb ()内はppm
川崎区 55.0 (0.055)
幸 区 44.1 (0.044)
中原区 44.5 (0.046)
高津区 45.1 (0.045)
宮前区 53.0 (0.053)
多摩区 39.6 (0.040)
麻生区 33.0 (0.033)
全 市 44.5 (0.045)
*棒グラフ横軸の区名は、左から 本文の区名の上からと同じ。
●測定は、1年間のわずか1日の 測定であるので、これを通年の ものとして評価するには問題が ありますが、おおよその傾向は わかると思います。 |
2.PM2.5の調査結果
PM2.5は、粒径が2.5μm以下の 微小粒子状物質で、呼吸器や循 環器の疾病・肺がんを起こすな ど人体に大変有害なものです。
ようやく我が国も、2009年9月 に環境基準が定められ、行政が いま測定体制を整えつつありま す。
私たち住民も、自らの命と環 境を守るため測定を開始しまし た。今後、その調査結果を発表 していきます。
[第一回調査結果について]
2013年11月21日に、記者発表
①市内の鉄道各駅
2013年11月5日(火)午前8時よ り 午後7時。天気晴れ。
・最高値 56μg/m3
・最低値 15μg/m3
・平均値 22μg/m3
-区別の平均値- 単位略
川崎区 20.8
幸 区 19.4
中原区 21.3
高津区 19.7
宮前区 20.0
多摩区 22.7
麻生区 29.7
②市内の道路交差点
2013年11月13日(水)午前9時よ り 午後4時半。天気晴れ。
・最高値 8μg/m3
・最低値 1μg/m3
・平均値 2.6μg/m3
-区別の平均値- 単位略
川崎区 2.8
幸 区 2.0
中原区 3.1
高津区 2.3
宮前区 2.3
多摩区 3.5
麻生区 2.6
道路の測定結果は、この日特異日と考えられ極端に低かった。
(2013.11.28) |
2.PM2.5の調査結果-続き
[第二回調査結果について]
2014年2月27日に、記者会見し 発表した内容の一部を紹介しま す。
①市南部工場地帯と近接住宅地域 との比較
イ、皐橋・水江線
2013年12月1日~7日の1週間 (午後1時半より2時半)、7カ 所で測定、天気晴れ。
・最高値 34μg/m3(藤崎4)
・最低値 6μg/m3(池藤橋)
・総平均値 19.9μg/m3
ロ、市営埠頭線
2013年12月22日~28日の 一週間(午後0時より1時半)、 8カ所で測定、天気晴れ。
・最高値 65μg/m3(昭電前T 字路)
・最低値 1μg/m3(藤崎1他)
・総平均値 15.7μg/m3
<地域別平均> ○内は測定値数
イ、皐橋・水江線
住宅地域③ 18.2μg/m3
産業道路① 20.7μg/m3
工場地域③ 21.2μg/m3
ロ、市営埠頭線
住宅地域③ 13.8μg/m3
産業道路① 15.0μg/m3
工場地域④ 17.2μg/m3
*この他、千鳥町で自動車交通 量の多少による違いを調査し たところ、交通量の少ない道 路の方が多い道路より濃度が 高い結果が得られた。
②中原区小杉地区と周辺の比較
2014年2月17日(午後2時より 6時)、計17カ所で測定、
・超高層ビル群地域 7カ所
・中心地から500m圏 4カ所
・ 同 1000m圏 6カ所
天気晴れ。
イ、濃度 最高値 最低値
超高層地域 21 13
500m圏 24 8
1000m圏 20 9
ロ、平均 濃度 風速
超高層地域 16.9 0.53
500m圏 17.8 0.20
1000m圏 15.5 0.32
*発表資料の全文は、事務局へ 問い合わせて下さい。
(2014.3.2)
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3.PM2.5の調査結果-続き
[第三回調査結果について]
2014年7月8日に、記者会見して 発表した内容の一部を紹介しま す。
①多摩丘陵(高津区)における測定 結果
2014年5月に蟹ヶ谷、6月に久末 でそれぞれ3日間ずつ、高台と 低地に分けて測定しました。
次はその平均値です。
単位はμg/m3、()は測定数
高台 低地
蟹ヶ谷 18.2(4) 19.7(3)
久 末 20.5(4) 19.9(4)
②産業道路(川崎区)における測定 結果 単位はμg/m3、二酸化 窒素はPPm
2014年5月22・23日の両日の朝 同時刻に測定しました。また二 酸化窒素の同時測定も実施しま した。
PM2.5(22/23) NO2
浅田町 44/23 0.130
田辺新田 36/18 0.120
鋼管通り 28/21 0.128
浜町4 34/24 0.145
桜本小入口 27/23 0.113
池上自排局前 30/20 0.125
四谷小前 17/16 0.102
プレス工業前 17/19 0.095
出来野 19/16 0.078
料金所入口 21/21 0.152
③ 麻生川流域地区
*これは降雨があったための結 果であり、参考ち値としてみてください。
調査は、2014年6月11日午前中に、高台7地点(東側4、西側3)と低地4地点で実施した。
高台 低地
最高値 90 86
最低値 53 68
平均値 67.6 78
この結果については、厳密な環境基準との評価はできませんが、PM2.5の基準は、日平均3565μ/m3で、二酸化窒素は日平均0.04~0.06ppm(環境目標値は同0.02ppm)となっています。
*発表資料の全文は、事務局へ 問い合わせて下さい。
(2014.7.12)
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4..PM2.5の調査結果-続き
[第四回調査結果について]
2014年8月6日に、記者会見して 発表した内容の一部を紹介しま す。
[川崎臨海部・工場地帯における 測定結果]
2014年7月21日の夜、22日の 朝、23日の夜、24日の朝、の4 回(夜2・朝2)、下の10カ所で測 定しました。
ここには、夜2回の平均、朝2回の平均、そして計4回の平均値を掲載します。 単位はμg/m3
①夜(19時5分~21時44分の間)
1大川町・公園 66.5
2浜川崎駅前 76.5
3扇町駅前 83.0
4日立造船入口 51.5
5南部リサイク 60.5
ルセンタ-前
6ちどり公園入口 61.5
7東扇島中公園 46.0
8東扇島西公園 55.0
9下河原公園 91.0
10浮島中央バス停 57.5
②朝(7時42分~10時53分の間)
1大川町・公園 70.5
2浜川崎駅前 81.5
3扇町駅前 61.0
4日立造船入口 41.5
5南部リサイク 45.0
ルセンタ-前
6ちどり公園入口 49.0
7東扇島中公園 34.5
8東扇島西公園 36.0
9下河原公園 82.0
10浮島中央バス停 47.0
③4回の平均値
1大川町・公園 68.5
2浜川崎駅前 79.0
3扇町駅前 72.3
4日立造船入口 46.5
5南部リサイク 52.8
ルセンタ-前
6ちどり公園入口 55.3
7東扇島中公園 40.3
8東扇島西公園 45.5
9下河原公園 86.5
10浮島中央バス停 52.3
*発表資料の全文は、事務局へ 問い合わせて下さい。
*別の頁に、川崎で初めての二酸 化炭素の測定結果を載せていま す。これも参照してください。
(2014.8.9)
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5.PM2.5の調査結果-続き
[第五回調査結果について]
2014年11月13日に、多摩川の両岸で調査した結果並びに東名高速道路周辺地区で調査した結果について記者会見し発表しました。
次に、その内容の一部を紹介しま
す。
1.多摩川両岸
①調査日 2014年9月17日・18 日(両日とも午前8時より12時 すぎ) 単位:μg/m3
② 結果
9/17 9/18
大師橋 11 8
六郷橋 9.5 7
ガス橋 7.5 7
丸子橋 7.5 8
二子橋 9.5 7
多摩水道橋 8 4.5
多摩川原橋 9 4
2.東名周辺
①調査日 2014年10月30日・31 日(両日とも午後1時すぎより4 時すぎ) 単位:μg/m3
② 測定結果
10/30 10/31
平地区 26 47
犬蔵地区 17 50
宮崎地区 16 41
この結果と、この3地区の成人のぜん息患者数(12年3月末)の関連を調べたところ、画像に載せたグラフのように、一定の関連が見られました。大気汚染が、いまなお主要な原因になっていることを示唆するものといえます。
(2014.11.16)
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6.PM2.5の調査結果-続き
[第七回調査結果について]
麻生区内で、PM2.5による汚染濃度と成人ぜん息罹患率(人口千人対)との関連性を調べた調査結果について、2015年3月30日に記者発表しました。次に、その内容の一部を紹介します。
(濃度単位はμg/m3 )
①1回目調査 2月20日実施
地区-万福寺・百合丘・千代ヶ岡
千人対 8.75 6.95 4.78
濃度 5.1 5.7 3.3
②2回目調査 3月5日実施
地区- 片平 ・白鳥 ・栗木台
千人対 8.60 6.08 3.16
濃度 5.63 5.10 5.50
③3回目調査 3月16日実施
地区- 白山・王禅寺東・虹ヶ丘
千人対 8.46 5.19 2.29
濃度 48.7 48.1 45.7
3回の調査のうち、3つの町の組み合わせで、相関関係の関連性が見られたのは、今回の場合3目調査
でした(上の画像がそのグラフ)。
1回目と2回目は、ともに濃度が低くこのことが関連性を鮮明にできなかった要因と思われます。
なお、2つの町の組み合わせでは、3つすべての地区でPM2.5とぜん息罹患率との間に関連性が見られました。
先の東名高速道路周辺の調査でも証明されたように、今回もM2.5による大気汚染がぜん息など市民の健康に大きく影響していることが改めて分かったことは貴重な成果であると考えます。
(2015.4.4)
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7.PM2.5の調査結果-続き
[第八回調査結果について]
今回は、「PM2.5汚染とみどりの保全」をテ-マにして、川崎区・中原区・麻生区の3区で、樹木等が大気汚染を緩和する働きがあることを検証してみました。調査地点は、上記の各区内の神社・寺院・キリスト教会とし、各5か所ずつ計15か所を選定しました。
1.調査日 川崎区-7月2日 中原 区-7月8日 麻生区-7月13日
2.各調査地点のランク付けとその 結果 (平均濃度・μg/m3)
ランク/川崎区 中原区 麻生区
A 17.7(7)145.5(7)7.0(6)
B 21.7(6)109.2(5) -
C 9.0(2)126.6(3)6.0(4)
D - - 5.8(4)
計 (15) (15) (14)
(注-1)()内は調査地点数
(注-2)ランク分けについて
A-高木樹木なし
B-高木樹木が5~10本あり
C-纏った緑(社叢など)あり
D-緑の保全地区等があり
これから言えることは、みどりが殆んど無いAランクやBランクに比べて、みどりがあるCランクやDランクの方が濃度が低い傾向があったことです。
3.区別、各宗教施設ごとの結果
(平均濃度・μg/m3)
神社 寺院 キリスト教会
川崎区 19.4 19.0 16.2
中原区113.0 123.0 124.0
麻生区 6.0 6.0 8.5
これから言えることは、調査した3区のうち、比較的汚染が低く反対にみどりが多い麻生区において、平均濃度が 神社<寺院<キリスト教会 という特徴が見られました。
今回の私たちの実態調査で、改めて山林や樹林地等の存在が、環境を守る上で大切な働きをしていることが分かりました。
詳細は事務局へ。記者発表は2015.7.31。
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8. PM2.5の調査結果-続き
[第九回調査結果について]
今回は、自動車からのPM2.5が幹線道路から50mずつ離れるにしたがって、どの程度減衰するのかについて調査しました。今年9月末から11月中に、川崎区と幸区の次の調査地域で各3回ずつ不定期に実施しました。
①幸区・御幸公園 (国道1号線)
②川崎区・本町 (国道409号線)
③川崎区中瀬緑地(国道409号線)
④川崎区・四谷下町(産業道路)
周知のように、PM2.5は粒径が非常に小さく軽いため、様々な条件(交通量・地形・建物等・風速や風向・バックグラウンド濃度等)により測定値が異なります。
その結果、私たちの今回の実態調査では、12回の調査のうちそれなりに距離別の減衰が認められたのは、次の4例でした。
0m 50m 100m 150m
1.御幸①16.3 15.6 15.3 14.0
2.御幸②10.6 8.0 7.6 7.3
3.本町 27.3 22.3 19.6 19.6
4.中瀬 11.3 8.6 7.0 6.6
(単位はμg/m3 )
このことから、沿道から150m離れても、PM2.5は約3割から約4割程度の減衰にすぎないことが分かりました。この私たちの調査結果は、市内で初めてのものです。
詳細は事務局へ。記者発表は2015.12.7。 (2015.12.14)
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9. PM2.5の調査結果-続き
[第十回調査結果について]
今回は、ぜん息患者が急増している麻生区で、再度大気汚染との関連を調査しました。2016年の3月23日と24日に、①五力田と片平地区 ②千代ヶ丘と万福寺地区で夫々行いました。今回は標高の高低に留意して地区を選定し、測定地点を夫々3地点としました。
また、汚染物質はPM2.5のほかSPMやNO2についても測定しました。その結果、上の画像のように
、①五力田と片平地区では、すべての大気汚染物質との関連性が認められ、②千代ヶ丘と万福寺地区
についてはNO2との関連性がありました。
また大気汚染が、ぜん息の主な原因になっていることが、証明されたことは大きな意義があります。
【調査結果-①について】
五力田地区 片平地区
有病率(人/千人)6.4 12
PM2.5(μg/m3) 6.2 7.4
SPM(同上) 8.5 8.7
NO2(ppb) 22.0 31.0
(注:mg/m3はμg/m3を、ppmはppbを夫々1000で割る単位)
詳細は事務局へ。記者発表は2016.3.16。 (2016.3.20)
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10.PM2.5の調査結果-続き
[第十一回調査結果について]
これまで、なぜ市北部でぜん息患者が増加しているのか、宮前区や麻生区で究明の調査を実施してきましたが、今回は麻生区内の2地域で実施しました。その結果、丘陵地の地形や発生源からの影響等における、貴重な知見が得られました。(測定値の単位はμg/m3)
(1)調査日
夏-2016年8月3・4日
冬-2016年12月14・15日
(2)調査地区/測定値点数
・東生田3・4丁目/低地4、高台6
・中野島1・2丁目/沿道4、周辺6
(3)結果
・東生田3・4丁目地区では、4回 の調査すべて低地の方が高台よ り濃度が高かった。これは、「丘陵地では盆地のような場所は 大気汚染が滞留しやすい」こと を証明するものではないでしょ うか。
低地 高台
8/3 7.98 6.27
8/4 16.8 16.1
12/14 1.08 0.85
12/15 2.23 1.73
また、中野島1・2丁目地区では、平坦な街の真ん中を通る沿道の方が、周辺よりも濃度が高かったのは4回のうち2回、低かったのは1回、同じだったのが1回とまちまちでした。なお、中野島地区の8/3調査で、周辺東側が12.73と同西側の6.53や沿道の6.63よりも濃度が約2倍も高かった。その原因をさらに調査・追求したところ、
市南部の工場群の影響が示唆されました。
【市南部から、PM2.5の汚染気団 が多摩区まで到達していること が推察される様子-市の速報値 から】(左から時間・局名・濃 度・風向)
・11時大師・田島局/21/ENE
・12時川崎局/17/SW
・13時幸局/19/S
・13時中原局/17/S
・14時高津局/15/SSE
・14時宮前局/16/SW
(多摩区は測定していないの でデ-タなし)
詳細は事務局へ。記者発表は2017.1.17。 (2017.3120) |
11.PM2.5の調査結果-続き
[第十二回調査結果について]
今回は、川崎区の産業道路と国道15号、幸区の国道1号の3本の道路で調査し、比較をして見ました。
(1)調査日 次の2日間
・3月10日(金)の午後3時13分~ 4時半 くもり
・3月15日(水)の午前10時10分 ~12時44分 くもり
(2)測定地点 交差点を基本に、 産業道路(上り)は7地点、国道 15号(下り)及び国道15号(上り) は夫々5地点を選び実施しまし た。
(3)調査結果
両日とも風が強かったこともあ り、全体として低濃度でした。
①各道路ごと平均濃度の結果
(単位はμg/m3)
3/10 3/15
産業道路 9.3(0.44) 3.9(0.43)
国道15号 3.6(0.5) 3.4(0.6)
国道1号 4.5(0.42) 4.6(0.76)
*()内は各地点合計の平均風速
〈m/s〉
②2日間の合計では、次のように
産業道路が一番高い濃度で次が 国道15号の順でした。
産業道路(6.6) > 国道1号(4.6) > 国道15号(3.5)
詳細は事務局へ。 (2017.3120)
【写真は国道1号の遠藤町交差】 |
12.PM2.5の調査結果-続き
[第十三回調査結果について]
今回は、川崎区の産業道路を挟んで海側(工場地区)と陸側(市街地)において、工場や自動車の影響の有無と程度について、いかなるデ-タが得られるかに注目し調査してみました。
(1)調査地区 大師地区の3カ所―
イ-四谷上町公園・四谷ゆめ公
園・産業道路両側
ロ-冥加公園・池上新町中緑・
産業道路両側
ハ-中留公園・池上新田公園・産
業道路両側
(2)測定回数 上の場所で風向が、
南寄り・静穏・北寄りを選ん
で、各3回(日)ずつ実施しまし
た。
(3)調査結果 各3回の平均を載せ
ます。 (単位はμg/m3)
①南寄りの時
海側 道路 陸側
6/15 11.2 11.9 13.2
6/20 39.0 46.7 46.3
7/ 8、 24.0 27.3 34.7
②静穏の時
海側 道路 陸側
11/22、 22.0 22.2 20.3
12/ 5、 11.0 10.8 10.5
12/10、 16.3 15.4 15.8
③北寄りの時
海側 道路 陸側
12/ 1、 11.0 12.5 11.7
1/12、 5.0 5.5 5.1
1/16、 8.9 11.1 11.3
(4)評価
①南よりの風の時は、いずれも内 陸市街地における濃度が最も高 かった。これは道路および工場 両方の影響が考えられることる
②静穏時の時は、工場地区・産業 道路沿道・市街地区とも、いず れも濃度はほぼ同じであった。
これは、広範囲に汚染が滞留し ていることを示していること。
③北よりの風の時は、いずれも工 場地区側の濃度が最も比較的低 かった。これは、工場からの影 響があまりなかったことを示し ていること。
(2018年3月)
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13.〈二酸化窒素の測定結果〉
全市1キロメッシュ測定結果について
昨年の測定結果を、10年前と比較してみます。(単位ppm)
ご覧のように、私たちの調査でもこの間の自動車公害対策などにより、汚染濃度はかなりの低下を見ています。
=6月調査=
2007年 2017年
川崎区 0.049 0.037
幸 区 0.037 0.012
中原区 0.025 0.010
高津区 0.020 0.011
宮前区 0.027 0.014
多摩区 0.013 0.015
麻生区 0.028 0.006
全 市 0.025 0.014
(測定数) ( ) (89)
=12月調査=
2007年 2017年
川崎区 0.076 0.056
幸 区 0.054 0.053
中原区 0.046 0.032
高津区 0.056 0.039
宮前区 0.045 0.043
多摩区 0.041 (0.045)
麻生区 0.041 0.029
全 市 0.052 0.041
(測定数) ( ) (87)
(2018年7月)
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14.PM2.5の調査結果-続き
[第十四回調査結果について]
今回は、川崎区の殿町町国際戦略拠点(キングスカイフロント)地区で、9月末から11月にかけて任意に5回調査してみました。同地区には、すでに物流施設や研究施設・ホテルなどが進出していますが、今なおかなり広い空地も残されています。
調査は、上の写真のように殿町の一般住宅地域とヨドバシカメラ地区の間、東西約800m・南北約200~300mの範囲内で、多摩川寄り・国道407号線側・開発地区の内部の、各3地点ずつ測定地点を設定して実施しました。
ここでは、3地区の各平均値の結果についてお知らせします。
=調査結果=
①各回別 単位:μg/m3
国道側 内部 多摩川沿
・9/29 AM 39 29 39
・10/3 PM 13 13 11
・10/25AM 13 12 13
・11/6 AM 32 30 32
・11/22PM 37 30 28
②5回の総平均
国道側 26.8μg/m3
内部 22.8μg/m3
多摩川沿い 24.6μg/m3
今回の調査では、上のように国道側>多摩川沿い>内部の順で高い濃度でした。多摩川沿いが内部より高かったのは、羽田空港の影響かコンビナ-トによる影響か断定はできません。
(2018年12月)
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15.PM2.5の調査結果-続き
[第十五回調査結果について]
今回は、川崎区の京急大師線各駅ホ-ムにおける調査についての報告をします。本年3月に、産業道路の交通渋滞を緩和するため、産業道路駅が地下になったので、地上ホ-ムと地下ホ-ムの比較をしてみたかったからです。
併せて、大田区の空港線についても調査してみました。結論的に言えば、地下ホ-ムは地上に比べて、のきなみPM2.5の濃度が高く、所によっては健康被害が心配されるところもありました。
=調査結果=
①調査日等 2019年5月13日(月)
・測定時間帯
大師線 13時から14時20分
空港線 14時から16時
②測定値 (単位はμg/m3)
・大師線(地上駅)
京急川崎18 港町11 鈴木町
15 川崎大師15 東門前15 小
島新田14
・大師線(地下駅)
産業道路 26
・空港線(地上駅)
京急蒲田13 糀谷12 穴守稲荷9
・空港線(地下駅)
大鳥居36 天空橋134 国際線
タ-ミナル26 国内線タ-ミナル
59
③総平均値
地上ホ-ム12.2 地下ホ-ム56.2
このように、総平均値で見る
と、地下ホ-ムは地上の4.6倍で
した。
なお、少し注釈を加えると、同じ地下と言っても、産業道路と大鳥居は電車がホ-ムを離れると、すぐに地上に出る構造の駅であること。また、両線では車両の編成や運行回数に違いがあります。大師線は普通のみですが、空港線は急行や特別快速が通過し約2倍の運行回数となっていることなどに注意する必要があります。
(2019年6月) |
16.〈二酸化窒素の測定結果〉
全市1キロメッシュ測定結果について
遅ればせながら、昨年(2018年)に実施した1キロメッシュ測定結果について報告します。
年1回の調査であり、また汚染濃度はその日の気象にも左右されるので、確かなことは言えませんが
全体として、改善傾向にあるように見えます。
6月調査 12月調査(最大)
川崎区 0.043 0.040(0.098)
幸 区 0.024 0.057(0.086)
中原区 0.012 0.034(0.041)
高津区 0.015 0.025(0.074)
宮前区 0.015 0.043(0.055)
多摩区 0.015 0.037(0.078)
麻生区 0.012 0.028(0.076)
全 市 0.018 0.037
(測定数) (83) (86)
(2019年11月)
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17.PM2.5の調査結果-続き
いま、世界中で新型コロナウィルスが猛威を振るっており、川崎でもその感染者が出ています。他方、経済活動の停滞は皮肉なことに、大気汚染を改善しているとの報道が、特に外国などから伝えられています。そこで今回は、「緊急非常事態宣言」が発令されている下で、どのような実態にあるのかためしに調査をしました。
1.調査日 2020年5月12日(火)午後0時33分から5時15分
2.調査地点 川崎区内の公園20カ所
3.調査結果
主風向が南風でもあり、かなり高濃度のところもあり、発生源が集中している臨海部ということもあり、コロナの影響は薄いのではないかと推察されました。
1.藤崎第3公園 27μg/m3 (以下公園名と単位は略します)
2.旭1丁目 24 3.東田 19
4.富士見 16 5.渡田新町 44
6.小田1丁目中央 29
7.小田 19 8.小田7丁目23
9.鋼管通1丁目 41 10.田島 32
11.桜川 46 12.池上新田35
13.四谷ゆめ 50 14.日の出42 15.殿町第1 41
16.できの第1 65 7.中瀬 48 18.大師西町 39
19.大師 77 20.観音町第2 13
(2020年5月)
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18.PM2.5の調査結果-続き
秋から冬を迎えると、比較的大気が停滞し大気汚染濃度が高くなる傾向があります。そのこともあって約6年ぶりに川崎区の産業道路および水江通りで、工場地区と市街地における比較調査を実施しました。全般的に、市内の汚染は改善されてきていると云われていますが、時には環境基準値を超えるような汚染濃度はいまも続いており、自動車公害が大幅に改善されているなか、固定発生源による影響が依然として続いていることが、改めて明かになりました。
次は、なくす会の第19回PM2.5実態調査からの抜粋。
1.調査日 2020年11月18日(水)
①産業道路/午前11時~12時1分
②水江通り/午後0時~1時21分
2.調査結果(調査地点を含む)
①産業道路-主に上り車線の交 差点で測定 (単位:μg/m3)
・浅田町 61 ・浜川崎駅入口 88
・鋼管通り 95 ・浜町 107
・さくら小入口 97
・川崎臨港署前 86
・観音橋 84 ・塩浜 79
・昭和歩道橋 77 ・大師河原 74
②水江通り 主に交差点で測定 (単位:μg/m3)
〈工場地区〉平均 70
・池上町 69
・水江町 70
・水江町東側 70
〈市街地〉平均 51
・池藤橋 61
・大島5丁目 41
・大島4丁目 51
(2020年11月) |
19.PM2.5の調査結果-続き
私たち住民による、微小粒子状物質の実態調査活動も、第20回となりました。今回は、川崎市境を流れる多摩川と鶴見川に架かる道路橋(但し、市の南中部)で実施しました。鶴見川で実施するのは初めてです。
1.調査日
①多摩川/2021年6月2日(水)午
前9時半~11時25分
②鶴見川/2021年6月8日(水)午
前9時58分~11時16分
2.調査結果(調査地点を含む)
①多摩川-大師橋(550m)、六郷橋
(443m)、多摩川大橋(435m)、各
橋の中央及び両端付近で測定
②鶴見川-末吉橋(108m)、新鶴見
橋(100m)、鶴見橋(118m)、鶴見
大橋(200m)、各橋の中央付近で
測定
①多摩川-3地点の平均値
大師橋 9.2、六郷橋 4.5、多摩
川大橋 5.1 (μg/m3)
この日は全般的に濃度が低かっ
たが、臨海部に近く交通量も多
かった大師橋が最も濃度が高か
った。
(最寄常時監視局の風向は、南
南東の風)。
②鶴見川-1地点
末吉橋 37、新鶴見橋 34、鶴見
橋 25、鶴見大橋 20
海から最も遠い末吉橋の濃度が
最も高く、南の鶴見大橋が最も
低かった。なおこの日、市の北
部に今年初めて光化学スモッグ
注意報が発令された。
(最寄常時監視局の風向は、南
南東の風)。
(2021年6月)
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